圧倒されて鳥肌が立ちました!何というパワー!
体は大人、頭脳は子供のベラが、世界を知り成長する旅。その過程を顔つき、身の動き、喋り方から服の着こなしと全身体で表現するエマ・ストーンが凄い!そして、ベラを巡る男たちを演じるウィレム・デフォー、マーク・ラファロ、ラミー・ユセフ。それぞれがそれぞれの愛し方で嘘偽りなくベラを愛していたことを説得力持って演じて凄い!男たちの行く末と引き換えにベラが成長する展開が見事!衣装、音楽、セットデザインも、ベラの成長の過程を見事に表現!
ベラにとっては、自分が世界をどう受け止めているかがすべて。人が自分にどう反応するかに左右されることはないのです。波乱万丈な旅の中でも、ベラを見ていれば迷子になることはありません。
これは、歪んだ世界に押しつぶされ抗うことができなかった過去の自分に、自分が決着をつける映画。私はそう見ました。ラストのエマ・ストーンが見せる表情の美しさには誰もかないません。
さて。『哀れなるものたち』ご鑑賞後にはぜひアンジェリカでエッグタルトをどうぞ!この映画の余韻に浸るのにエッグタルトは最高のお供です。ひと口で頬張らず、ごゆっくり味わってください!