3年前に原作を読んだ時の衝撃は忘れられません。「もしも、こうだったら」というあり得たかもしれない世界を描くことによって、夢なかばで未来を奪われてしまった人々の魂を救った凄い漫画!ちょうど同じ頃に映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を観たということもあって、映画や漫画や小説といった創作物が持つ、現実とは違う別の人生を誰に対しても与えることのできる力に圧倒されました。
そして3年ぶりに再び『ルックバック』。今回の劇場アニメには、作品の持つ力以上に、藤野と京本の存在感に圧倒されました。ふたりの、絵が上手くなりたいと努力する姿!そして相手の存在が自分を奮い立たせるという関係性!原作者 藤本タツキさんの創作物に多くのスタッフや声のキャストたちがさらに生命力を注ぎ込んだことで受け取ることのできた感動でした。
私も好きなことのためにもっと努力したい、好きなことがもっと上手くなりたい、という気持ちを持たせてくれた凄い映画です。
(2024年製作/日本映画/原作:藤本タツキ/監督:押山清高)