時々、私は考える

『スター・ウォーズ』シリーズでレイを演じたデイジー・リドリー主演&プロデュース。人付き合いが苦手な主人公フランの人生が、ある出会いによって変わっていく過程を描きます。

自分の世界に閉じこもるフランには、共感するところがなかなか見つかりません。「これは本当に望んでいた自分?」と悩むヒロインなら、2年前に公開した映画『わたしは最悪。』の、もがき、選択を繰り返し、行動せずにはいられないユリアには、終始共感しっぱなしでした。

でも、フランの恋には夢中に!相手のロバートが素敵なんです。フランの個性を愛しみ、彼女と自分の考え方感じ方が違った場合でも、同じ場合でも、どちらも受け入れ楽しみます。ロバートの存在で、思いを寄せる人との距離が近づく嬉しさと戸惑い、変化する喜びを思い出させてくれる映画になりました。

時々、フランは死について考えます。生きていることを考えるために。

幻想的な映像で見せる死の心象風景と、ありふれた日常の景色とのコントラストが面白かったです。(2023年製作/アメリカ/監督:レイチェル・ランバート)