ぼくのお日さま

北国の田舎街に暮らす少し吃音のある少年。男の子は皆アイスホッケーを習う。でも、少年はアイスホッケーが苦手。ある日、フィギュアスケートの練習をする少女に一目ぼれをし、そして、選手の夢を諦めて東京からやってきたスケートのコーチ、荒川と出会う・・・。

何かに夢中になり、できることがひとつひとつ増えていく喜びを経験し、思うようにならない現実も知る。子供たちの一瞬一瞬を丁寧に捉えて、甘いけれど痛みも残る映画です。言いたいこと、言えないこと、言ってしまったこと。相手のことを大切に思っているのであれば、大丈夫、相手にはちゃんと気持ちが伝わるよ、時間がちょっとかかるかもしれないけれど、と、観ながら何度も言いたくなりました。

そして、大人たちも含めて全員、誰もが必ず誰かの“お日さま”だったことがとても素敵でした。恋は人生の原動力です。

子供たちが皆良かった。特に、越山敬達くん演じる少年の表情!ラストシーンは今年のベスト級です。

(2023年/日本/監督:奥山大史)